逆ギレして事実をねじ曲げてしまわないように
子どもが焼き鳥を食べていた。
子どもがした質問にちゃんと答えない夫に向けて、子どもは、
「お父さん!(ちょっと怒り気味)」と食べ終わった串の先をフッと向けた。
隣に座っていたのでその距離は近い。
夫が怒った。怒鳴った。子どもは大泣き。
私はどうしようか一瞬迷った。
そして、私も子どもを怒った。
怒鳴ってはいないけれど、私が味方してくれると思っていたであろう子どものプライドはズタズタ。もう屈辱の気持ちしかない。
わざとじゃない
危ないかもとは考えていなかった
それなのに怒られた。
私は悪くないのに怒られた!
「お父さん、大きな声で怒らないで!!」
と泣きながら怒る(逆ギレ)
わざとじゃなくてもいけないことがある。
知らなかったではすまされないことがある。
「道路に飛び出さない」は、多分もう感覚として身に付いている。
でも「人に串を向ける」は、確かに子どもにとって、「絶対にいけないこと」という感覚は薄いのかもしれない。串を使うことってそんなにないし、棒なら普通に持って遊んでいる。
だからこそ、危ないことをやってしまったときに、とっさに「それは絶対にいけないことだよ」と伝えたい。
でもそれでは子どもは(少なくとも我が子は)反発の気持ちが真っ先に生じてしまう。
そのときに説明してしまったけれど、あとで落ち着いたときに言ったほうが、すんなり受け入れられ内容も覚えているのかな?
「バーベキューで隣に小さいお友だちが座って急に顔を近づけてくるかもしれないでしょ?」と。
いずれにせよ、それはじきにきちんとできるようになるので、後々まで尾を引くことではない。
でも、注意されてプライドが傷つけられて、カーッとなる気持ちがエスカレートすることは、大人でもよくある。
だから私は、夫に続いて自分も怒るべきか迷った。
今回怒ってしまい、今回はこの姿勢を子どもに示せてよかったのだろうと思う。
次々と怒られることはある。自分が悪かったときはもちろん、自分が悪くなく自分のせいではないのに怒られることもある。どうしようもなくなると、カーッとなってわけがわからなくなってしまう自分がいる。
基本的には自分でいろんな経験をしていろんな感情と付き合うことによってなんとかしていくのでしょうが、今どきは外で怒られる経験は貴重でしょうね。
興奮しているとその人の中での事実ってすぐに変わってしまうもので、無駄に人を傷つけたり、嘘や暴言を吐いて取り返しがつかなくなる。
「落ち着いて。深呼吸。6秒我慢してね。」
私はたまに子どもに言う。
今回も。
私もなかなかできないけれど、いつか頭にきたときにフッと思い出してくれたらいいな、と。
ちなみに子どもが「お父さん答えて!」と言っていた疑問は、
「メンチカツととんかつってどう違うの?」
落ち着いてから私が説明しました。
翌朝「まい泉」のヒレカツサンドを食べた娘は「このハムカツ美味しいね」と言っていました。